プレイ後を想定して以下、細かなお話を書いていきます。
図書室ルート
一番上の選択肢を選ぶと図書室へと向かい、その後二人きりの薔薇園でお茶をして終わるルートです。
執事ルートと同じくかなりあっさりな内容ですね。
ギネンは実は徹底的に転移に関する書物を消していたりします。デートルートでも愛果が異界へ転移した原因とされる本について言及されていましたがそれももう処分しています。
理由は勿論愛果が帰る手段を見つけない為です。
作中では愛果はどのみち魔力がない為帰れないと話している通り勿論愛果は魔法も魔術も使えずあまり意味はありませんがそれでも用心としてあらかた処分、もしくは見つからない場所に隠されています。
薔薇園のある時空を作れる技術も隠しキャラによる力のおかげ。彼らは他人が作った時空を売り買いもするし、自ら作り出すことさえ可能です。近いイメージならサーバーみたいなものでしょうか。
毎話、ラストには■■による、愛果との日々の回想を挟んでいます。
■■は本当に愛果が友としても恋愛としても好きでした。
スチルの愛果は、色鮮やかに思い出せるほど今も尚彼の記憶の海で輝いています。
デートルート
2番目の選択肢はこちらのギネンと城内にある町をデートするシナリオ。実は文字数が一番多いのはこのお話。
本作で愛果がギネンに対して純粋な笑顔を向けているスチルは恐らくこれだけ。図書室ルートの回想のイラストを含めればもう少しあるとも言えますが、愛果が好きなのは佐藤君であり魔王ギネン=アストではありません。
それだけ存外町で遊ぶのが楽しかったということです。「真実を見せる鏡」は実は背景の少し奥にある紫の建物の店頭に飾られているものです。
ギネンの今の姿は実は魔王になる際に自ら作り替えたものである為、顔が変わって愛果が気づく訳もなく真実を映す鏡には巨大な怪物のようにパーツがぐちゃぐちゃに見えます。
ちなみに、愛果と初対面時のギネンには記憶がありません。自分が死んでもう戻れないという事実を受け入れることに結局耐えられず、ギネン=アストを作り上げる過程で記憶も封じてしまった為です。しかし彼の秘め隠した恋心は想像以上に後悔として粘っこく残っていたようで以後記憶を取り戻し始めます。ギネンが愛果に執着するのは好きだからもありますがこの異界の中では元の世界に近い礎でもあるからです。
執事ルート
スチルがまtttttttttったくなかったルートです。どこに挟もうかいっぱい考えてたのですが、結局立ち絵のみとなってしまいました…………あーんとかあったのにデートルートとシーン被りするなって思いやめました、すみませんでした…………。こちらのルートでは現実の二人は楽しく執事ごっこしてましたが、夢の世界に二人の重要な人物が顔を出します。ギネンは眠っていないのに愛果の夢に彼がやってこれたのは、後悔に呑まれている彼が「あの日々に戻りたい」と無意識に強く強く訴えているからです。起きてるギネンは全く意識しておらず、しかし夢では本心が愛果に対して暴れてるみたいなそんな感じです。ギネンの近くで眠るとこういうこともあります。結構迷惑ですね。
■■の回想は、愛果と出かけた思い出です。
物語シーンでは塗りつぶされていますがギャラリーの方では顔が見える仕様となっています。何故彼の顔も名前も見えないのか、ギネン自身が自分が「佐藤」であったことをまだ否定している部分があるからです。もう魔王という存在になったのに、今更思い出しても戻れないのに。
しかしながら、愛果も佐藤との日々を楽しかった思い出として胸に残している為このスチルは「二人にとっての幸せ」を示しています。
ババ抜きルート
さて、ギネン=アストの名前を見抜けた方だけが読める最期の物語です。ギネン=アストは簡単なアナグラムになっていてローマ字で「ginenn asuto」、入れ替えると「ningen satou」になります人間の佐藤って名前なかなかすごいですね。未練の塊。一応メニュー画面のギネンの表記を分解するとローマ字で読めるよ、というヒントのつもりでした………。
ババ抜きシーンにスチルを採用した理由は、「愛果は表情でどこにカードがあるかなどが完全にバレている」ことを絵で表現する為です。テキストでもなるべく表現しているつもりです。愛果って今までのストーリー踏まえてもつまりお馬鹿さんなんですけどそれでも頑張っています。
ババ抜きのシナリオは4コママンガ版では楽しくデートをして終わりましたが、こちらは神様の悪戯で最悪な結末へと向かってしまいます。執事ルートで何者かが愛果に申し訳なさそうにコンタクトを図ろうとメッセージを送っていました。その何者かが行動に移したことにより愛果は異世界から帰ることができたのです。しかし、その結果は魔王による大虐殺となりました。ちなみにですが、このシナリオでは佐藤の母親はもういません。佐藤にとっては母親も重要な存在であった為亡くなっていることを知りさらに孤独に狂ってしまったのがあのギネンで、時が止まったまま縛られ続ける自分を差し置いて愛果がなにもなかったように日常に帰ろうとすることを許せなかったのです。故に、自分のことを忘れないでほしいと懇願したり支離滅裂で攻撃的だったり後悔に満ちた発言が目立ちます。私は、ギネン=アストとは後悔で出来上がった凶悪なゾンビであると思いながらこのシナリオを書かせてもらいました。
EDイラストがその後の二人を示しています。